畳にコーヒーどうする?シミやニオイを残さずスッキリ落とす対処法とは

コーヒーだけでなく、ジュースや醤油…
インク、クレヨン…
ペットの粗相… など

うっかり畳の上にこぼして慌てた経験はありませんか?
いずれも「シミだけでなく、ニオイも残ったら…」と、焦りますよね。

寝転びながらリラックスしたい畳に、シミやニオイが残ったら凹みます💦

そこで今回の記事では
・シミやニオイを残さず畳をキレイにする方法
・長持ちのための畳のお手入れ方法
を、思いがけないお掃除の失敗で畳を変色させてしまった失敗談なども含めてご紹介したいと思います。

特殊なシミ取り剤がなくても大丈夫!

少しでもお役に立てたら嬉しいです。

液体をこぼしたときには

畳とコーヒー

できる限り早い対処が「シミ&ニオイ予防」のポイント

畳に使われている「い草」には、
お部屋の湿度が高いと湿気を吸収し、お部屋が乾燥すると湿気を放出するという性質があります。そのため、お部屋の温度や湿度を調整する働きをしてくれます。

ただ…

その働きのおかげで、畳に水分をこぼしてしまうと大変!
水分を吸収しやすい性質があるため、シミになりやすいのです。

そのため、できるだけ早い対処がシミやニオイを防ぐポイントになります。

最初の拭きとりに濡れたものを使わない

こぼした直後は、つい焦って手元にあったおしぼりや濡れた台布巾などでとっさに拭いてしまいがちですが、水分を吸収する性質がある畳(い草)の場合、濡れた布やウェットティッシュなどで拭きとるのは避けたほうがいいですね。

まずは、

できるだけ早く乾いた布巾やペーパータオル等で拭きとりましょう。

それでは、液体をこぼしてしまったときの対処法をご紹介します。

簡単!「塩」で解決

お料理に使う「塩」を使います。
塩は水分だけでなく汚れも吸着してくれます。
また、結晶が軟らかいので研磨剤(クレンザー)としての役割もあります。

◉塩を使った手順

  1. すぐに乾いた布キッチンペーパーで拭きとる。
  2. こぼした範囲に「塩」を振り、指でやさしくすり込む。
  3. 塩が湿ってくるまで少し待つ。
  4. 歯ブラシで、畳の目に沿って汚れをかきだすように優しくこする。
  5. 掃除機で吸いとる。
  6. お湯につけた雑巾をかたくしぼり、お湯拭きする。
  7. 乾いた雑巾で拭きとる。
  8. しっかり乾燥させる。

「岩塩しかない…」という方は、小麦粉やベビーパウダーなどの粉末でも代用できますよ。

最後に、水分が残らないよう扇風機やヘアドライヤーでしっかり乾燥すればOKです!
※しっかり乾燥しないと、季節によってはカビの原因になってしまいます。

ヘアドライヤーで乾燥させる場合、畳に近づけすぎないようご注意ください。
近すぎると高熱で畳が痛んでしまう可能性があります。
おばあちゃんに教わった「塩」の力

実は、塩を使った対処法を教えてくれたのはご近所のおばあちゃん。

おばあちゃん宅で、たまたま畳にこぼしたコーヒーをお掃除される様子を拝見してビックリ!
コーヒーをこぼしたのが嘘のようにキレイになったからです。

コーヒーをこぼし、とっさに濡れたおしぼりで拭きとろうとした娘さんの手をとめたおばあちゃんに「なぜとめた?」と不思議に思ったのですが、理由はすぐにわかりました。
濡れたおしぼりではなく、乾いた布や塩、歯ブラシを持ってくるよう娘さんに頼んだのは、畳にシミやニオイを残さないためだったのですね。

すごい!

驚きでした!

ちなみに、おばあちゃんが使った塩は「粗塩」。

研磨剤としても重宝するのだとか。

酸素系漂白剤を使う

洗濯用の液体の酸素系漂白剤を使用する方法もあります。
醤油やインクなど、シミになりそうな濃い液体をこぼしてしまうと心配ですよね。
そんなときは、酸素系漂白剤がおすすめです。

◉液体の酸素系漂白剤を使った手順

  1. すぐに乾いた布キッチンペーパーで拭きとる。
  2. 水で薄めた酸素系漂白剤を雑巾にしみ込ませて…
  3. こぼした部分を叩くようにして拭きとる。
  4. お湯につけた雑巾をかたくしぼり、お湯拭きする。
  5. 乾いた雑巾で拭きとる。
  6. しっかり乾燥させる。

酸素系漂白剤といっても、漂白剤の種類によっては畳が変色してしまう場合があります。
汚れの状態を確認しながら、徐々に濃度をあげていくことをおすすめします。

塩素系漂白剤は漂白力が強いため
畳が変色する可能性が高く、こぼした直後の畳のお掃除には向いていません。

クレヨンの汚れには

育児中の悩みに多いのがクレヨンの汚れ!
私もそのひとり (^^;
楽しそうに畳にクレヨンで絵を描いている子供の姿に「ぎゃー!」となった経験があります。

畳についたクレヨンの場合、水拭きすると汚れが広がってしまう可能性があります。
クレヨンの汚れには住宅用洗剤(界面活性剤を含む合成洗剤)が適しています。

◉手順

  1. 住宅用洗剤(原液)を歯ブラシにつけて…
  2. 畳の目に沿って、やさしくこする。
  3. お湯につけた雑巾をかたくしぼり、お湯拭きする。
  4. 乾いた雑巾で拭きとる。
  5. しっかり乾燥させる。
歯ブラシでこするとき、
畳の目の奥に汚れが入り込まないよう強くこすりつけないようにご注意ください。

「重曹」は畳のお掃除に不向き

私の大失敗!

子供たちがクレヨンで畳を汚してしまい、
重曹を使って掃除をしたら畳が変色してしまったことがあります。
重曹で「い草」が変色してしまうことを知らなかったのです。

しかも!
重曹を使ってできてしまった変色は元に戻せないと言われ、かなりショックでした。
おかげで、転居するまで変色した畳とお付き合いすることに…💦

自然由来で人気の重曹は今でも我が家には欠かせないものですが、畳のお掃除には向いていません。重曹を使ってお掃除をすると、畳(い草)の繊維が変色してしまうことがあるのでご注意くださいね。

ペットの粗相には

ペットの粗相には、
液体をこぼしたときと同じように「塩」を使ってお掃除することができます。
粗相してすぐに対処すれば、シミになることはありません。

でも、ニオイ(尿臭)は少々残ってしまうかもしれません💦

我が家の愛犬(老犬)が初めて畳に粗相してしまったとき、すぐに塩でキレイにお掃除できたのですが、乾いたあと少々ニオイが気になりました。

そこで試したのが、アンモニア臭専用の消臭スプレー
しっかりニオイを消してくれるのでおすすめです。

ニオイが残っていると
その場所でまた粗相をする可能性があるので、ニオイが消えてホッとしました。
幸い、愛犬が同じ場所で粗相することはありません。

ただし!

ニオイのもとに直接届かないと効果がないので、

たっぷりとスプレーする必要があります。

粗相したことに気づかず、畳の奥深くまで浸透してしまったら消臭スプレーの量も乾燥させる時間も多くかかってしまうので、とにかく早めの対処が大切です。

アンモニア臭専用スプレーがない場合は、アルコール除菌スプレーでお試しください。

残ってしまったシミには

すでに残ってしまったシミには、粉末の酸素系漂白剤がおすすめです。
同じ酸素系漂白剤でも、液体より粉末のほうが漂白力が高いといわれています。
シミが残ってしまったらぜひお試しください。

◉粉末の酸素系漂白剤を使った手順

  1. 50℃前後のお湯1ℓに大さじ3杯入れて溶かす。
  2. こぼした部分に、2.に浸した台布巾やタオルをかぶせて1時間ほど放置。
  3. 3.で使った布をしぼり、叩くようにして拭きとる。
  4. お湯につけた雑巾をかたくしぼり、お湯拭きする。
  5. 乾いた雑巾で拭きとる。
  6. しっかり乾燥させる。

古くなった頑固なシミには

変色の可能性があるため、畳には重曹や塩素系漂白剤を使ったお掃除は向いていません。
ですが、粉末の酸素系漂白剤を使っても落とせない古くて頑固なシミには「塩素系漂白剤」を試してみましょう。

ただし、塩素系はかなり強力な漂白力なので、高い確率で変色する可能性があります。
目立たない場所で変色の状態を必ず確認することをおすすめします。

◉塩素系漂白剤を使った手順

  1. 水500ccに塩素系漂白剤大さじ2杯分を入れる。※必ず薄めたものを使う。
  2. 1.に浸した布をしぼり、何度も叩くようにして拭きとる。
  3. お湯につけた雑巾をかたくしぼり、お湯拭きする。
  4. 乾いた雑巾で拭きとる。
  5. しっかり乾燥させる。

塩素系漂白剤を使用する際は、
手が荒れないようゴム手袋の着用を忘れないでくださいね。

畳を長持ちさせる日頃のお手入れ方法

湿気を嫌う畳のお手入れは乾拭きが基本

おばあちゃん
おばあちゃん

湿気を嫌う畳を濡れた雑巾で拭いちゃだめよ。

畳は乾きが悪いから、カビが生えてしまう…

おばあちゃんの教えです。
畳をキレイに長持ちさせるためには「湿気は大敵」ということですね。

畳のお掃除は、よほどの汚れがない限り「乾拭きが基本」と教わりました。
日頃から濡れたぞうきんで拭き掃除をしていたことを振り返りつつ、
そういえば…
拭き掃除以外、畳のお手入れなんて考えたこともなかった…と反省。

虫干しでカビ・ダニ防止

カビ・ダニ防止には虫干し(日干し)が一番です。

湿気のないお天気の良い日の午前中、
お日様の下で畳を虫干しすればカビ・ダニの予防になります。

とはいっても、
私の場合、畳を外で虫干しする体力もなく、マンション住まいで広い庭もありません。

でも、大丈夫!
ご安心ください。

庭先で虫干しできなくても、
お天気の良い日に畳の角をめくって缶ジュースなどを挟み、4〜5時間程度、畳の下に風を通してあげれば、畳はしっかり呼吸することができます。

これもまた、おばあちゃんに教えてもらったことです。
体力がなくても、マンション住まいでもできる簡単な方法なのでおすすめです。

私は、2ヶ月に一度のペースで4時間ほど風を通してあげています。
正直、効果は目に見えませんが、
風通しすることでカビやダニを防止でき、畳は喜んでいるように感じます♬

黄ばんできた畳のお手入れ方法

みかん

年数が経つと、黄ばんで薄汚れてくる畳。
でも、月に1度ほどの定期的なお手入れでツヤが戻ってきます。

ご紹介したいお手入れ方法は2つ。

1 バケツの水 + (大さじ1)で、雑巾がけ
2 みかんの皮を煮出した汁で、雑巾がけ

畳は水分を吸収しやすいので、いずれもしっかりしぼって雑巾がけします。
良く晴れた日を選んで、月に1度のお手入れがおすすめです。

醸造酢がおすすめ

酢に含まれる「酢酸」は、臭いを消してくれることでも広く知られています。

ですが、うまみ成分が含まれる寿司酢、果実酢、色つきのビネガーは、ニオイやベタつきが残るのでお掃除には向いていません。

醸造酢を使うことをおすすめします。

みかんの皮!捨てるのはもったいない

みかんの皮には「リモネン」「クエン酸」が豊富に含まれています。

リモネンは油の溶解に効果があり、油汚れに強い。
クエン酸はアルカリ性の汚れに強く、自然素材の優れものとして有名ですよね。

さらに、
みかんの皮にはコーティング作用のある「ペクチン」という成分が含まれていて、お掃除後のキレイを保つ効果が期待できます。

季節に応じて「酢」「みかんの皮」いずれも試していますが、重ねるごとに畳にはツヤがでてキレイになっていきます。

思わず寝転びたくなるほど、気持ちが良いですよ!

まとめ

小さなお子さんがいるご家庭やペットを飼っているご家庭では、畳を汚してしまうことも多いと思います。

汚したものによってお掃除の方法や注意点も異なるため、うっかり汚してしまったときに慌てず正しく対処できるよう、少しでもお役に立てたら嬉しいです。

また、日頃のお手入れ次第で畳を新調する時期を伸ばすことが可能です。
いつまでも気持ちの良い畳で寝転びながらリラックスしたいですよね。
ぜひ日頃のお手入れもお試しください。

私のように間違ったお掃除で変色させてしまったり、何をしても落ちない頑固なシミがある場合には、今回ご紹介した対処法では解決できないこともあると思います。
その際は、無理をせず畳の専門店にご相談してくださいね。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました(^^)

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